家族や友人の行方がわからない、子供が家出して連絡が取れない、行方不明になった人の安否が心配で、一刻も早く行方不明者と連絡が取りたい。
行方がわからなくなった人を探すのは簡単ではありません。
人口1億人以上が暮らす日本ではこの30年間で約8万の人の行方がわからなくなっています。
また、この8万の人も警察に捜索願が出されて認知されている人数であり、認知されていない、または捜索願が出されていない行方不明者の数はもっと多いと推測されます。
人の行方がわからなくなる理由は様々です。
行方不明者の大半を占める高齢者の場合は、認知症などの病気が原因で行方がわからなくなっている事が多いですが、児童や未成年者、20代から50代の社会人が行方不明になっていた場合、仕事や学校、人間付き合い、金銭トラブルなどが原因で行方不明になっているケースがあります。
こうした行方のわからない人をどのようにして探せばいいのか、今回は行方不明者を捜索する人探しの方法についてまとめてみたいと思います。
人探しの方法で、一番に思い浮かぶ方法といえば、警察に行方不明者届を出して行方不明者を探してもらう方法です。
警察に行方不明者届を出すと、全国の警察で行方不明者の情報が共有され、該当する人物を発見し次第、行方不明者の保護をしてもらえます。
ただし、警察の行方不明者届で積極的に探してもらえる人は、特異行方不明者と呼ばれる行方不明者です。
特異行方不明者とは、病気などが原因で自らの意思で自身を保護することが難しい人、または事件や事故に巻き込まれた可能性が高い人、自らの意思で行方をくらませたわけではないと想定される未成年者などです。
それ以外の行方不明者は積極的に捜索はなされず、警察のデータベースに登録されるに留まります。これを一般行方不明者と呼びます。
なにかの捜査の折に一般行方不明者の行方がわかった場合は、本人に帰宅するよう促す、などの対応を行ってくれます。
警察の行方不明者届では特異行方不明者の捜索を行いますが、特異行方不明者に該当しない行方不明者を探す場合には積極的な捜索は望めません。
その場合、探偵に人探しの調査を依頼する方法があります。
探偵の人探し調査では、過去に親交があった友人と連絡を取りたいが、友人の連絡先がわからない、夫婦喧嘩をして妻(または夫)が家出してしまい連絡が取れない、などの人探しも依頼することができます。
また、特異行方不明者の場合でも警察に行方不明者届を出すとともに、探偵に人探し調査を依頼することもできます。
ただし、相応のコストがかかることは覚悟しておきましょう。
行方不明者を探すために、行方不明者と親しい人に話を聞いて情報を集めます。
家族が家出をした際に書き置きなどを残さず行方をくらませた場合、親しい友人を頼っているケースがあります。
特に家出をした人が未成年者の場合は、遠くまで移動するための交通費やホテルなどに宿泊する宿泊費など、金銭面で遠くには家出が難しいケースが多く、このような場合では親しい友人を頼って家出するケースが多いのです。
友人に話を聞いてみると、その友人が家出した家族を匿っていたり、行き先を知っている場合があります。
行方がわからなくなった初期の段階の人探しの方法で、行方不明者が行きそうな場所を廻って探すという方法があります。
行方不明者が自由に使える移動手段を持っていない場合、電車を移動手段に使っているケースが多いので、最寄り駅周辺や駅のホームを探します。
また、人が多い繁華街や深夜でも営業しているファミリーレストラン、漫画喫茶などに一時的に身を置く行方不明者もいます。
行方のわからない人が頻繁に出入りする場所がわかっていた場合は、その場所を中心に行方不明者を探します。
行方不明者の姿がわかる写真や、探している人が行方のわからなくなった当時の服装や見た目の特徴、状況などを掲載したビラを用意して、人通りの多い街中で聞き込み行うのも人探しの方法のひとつです。
行方不明者の姿がわかる写真は、行方がわからなくなる直前の新しい写真を使うようにしてください。古い写真だと行方不明者の姿が違っているため気が付かない人もいます。
また、できるだけ多くの人にビラを見てもらうために、人が多く居る場所、人の目を引く場所にビラを貼るのも人探しの効率がよくなります。
ビラを貼る場合は、ビラを貼る場所の所有者(管理会社など)に許可をもらってからビラを貼るようにしてください。
携帯電話、スマートフォンを持っている人は、行方不明者の持つスマートフォンのGPS情報から、居場所を探すことができます。
スマートフォンには、GPS情報を元に友人や家族の居場所を共有するアプリがいくつかあります。そのアプリを使って家出した家族を探したり、行方のわからなくなった人の安否を確認することができます。
ただし、このGPSを使った人探しの方法は、探している人のスマートフォンにGPSアプリがインストールされていなかったり、位置情報の共有設定をオフにしたりしていた場合には使用できません。
昔の友人を探す、といった場合はともかく、家出などで家族の行方がわからなくなった場合、たとえ見つけ出すことができても、その人がすぐに帰ってくるとは限りません。
家出をした人は、家出をする何らかの原因があるわけで、その原因を取り除かない限りは戻ってきたとしてもすぐに行方をくらませてしまうことも考えられます。
家出した人を探すときは、人探しの方法だけでなく、家出した人の問題をどのように解決したらいいのか、その心のケアにも注意してください。